DSPM(データセキュリティポスチャ管理)とは?
DSPM(Data Security Posture Management(データセキュリティポスチャ管理)は、クラウド、オンプレミス、ハイブリッドインフラを含む複数の環境にわたって、組織のデータセキュリティリスクを特定、評価、管理するためのプロセスおよびフレームワークです。
DSPMは、あらゆる環境のデータを保護し、データ保護規制への準拠を保証します。統一されたフレームワークの普及が進む中で、DSPMはワークフローを自動化して可視性、保護、コンプライアンスを強化します。他のソリューションとは異なり、DSPMはデータセキュリティと全体的なリスクを明確に確認できるようにすることで、セキュリティを簡素化します。

80%
の回答者がリスクの高いデータソースを特定する能力に十分な自信を持っていないと回答
– Cloud Security Alliance: Understanding Data Security Risk 2025
セキュリティポスチャの強化
CipherTrust Data Security Posture Management
CipherTrust DSPM(Data Security Posture Management)は、クラウド、オンプレミス、SaaSアプリケーション内を問わず、機密データの所在を正確に特定します。
業界で培った豊富な専門知識を活かし、CipherTrust DSPMは、最も貴重な資産であるデータを効果的に検出、分類、保護、監視します。
データ検出とリスク管理
- データの急速な拡大・分散によるデータ漏洩リスクを抑制します。
- 構造化データおよび非構造化データのデータ検出と分類を通じて、データ資産をインベントリ化します。
- 機密データとのやり取りを把握し、適切なセキュリティ管理を適用します。
- 「シャドーデータ」や管理されていないデータフローといった未知の脆弱性に対処します。
セキュリティと脅威対策
- 暗号化を含むデータ保護を適用し、データの可読性と利用性を支えるメタデータを安全に保護します。
- 将来のAIや量子による脅威に備え、ポスト量子対応の制御機能を構築します。
- アクセスを許可された対象者に限定することで、データスプロール(拡散)を抑制します。
- 高度な分析により、外部および内部の脅威をプロアクティブに検知します。
ガバナンスとコンプライアンスの自動化
- 厳格なデータ保護規制(GDPR、PCI、HIPAA)に準拠します。
- 組み込みの自動化機能により、データガバナンスを加速します。
- ツールの統合によって、文脈に基づくインサイトとリスクインテリジェンスを構築します。
DSPMの特長
現代のリスクに対処するために必要な可視性、分析、セキュリティの確保
データ資産の把握
自社のデータ、特に機密データがどこに存在し、ユーザーやエンティティがどのように関与しているかを把握します。
- データベースアクティビティ監視とファイルアクティビティ監視により、クラウド、SaaS、オンプレミス環境にわたる構造化・非構造化データを特定します。
- データを機密性とビジネス価値に基づいて分類し、リスクを評価します。
- 機密データにアクセスしているアカウント、アプリケーション、APIを特定します。
- リポジトリ間のデータフローを可視化し、確実な保護と情報に基づく意思決定を実現します。
データセキュリティポスチャの強化
導入初日からデータを保護し、脆弱性や漏洩リスクがどこに存在するかを特定します。
- 強力な暗号化、マスキング、トークン化を実装し、保存データと移動中データを保護します。
- 業界のベストプラクティスに基づいて、鍵やシークレットなどの関連メタデータを保護します。
- クラウドサービスを通じたデータの移動を追跡し、アクセスパターンを監視します。
- AIや量子コンピュータによる脅威からデータを保護するためのポスト量子対応の基盤を確立します。
データセキュリティ運用の継続的な改善
リスクの高い領域に優先的に対応し、的を絞った行動計画を実行してデータセキュリティを強化します。
- サイバー犯罪者に利用される前に、漏洩リスクや脆弱性を特定して緩和します。
- 国際的な規制、プライバシー法、コンプライアンスフレームワークへの準拠を確保します。
- ポリシー主導のデータガバナンスを推進します。
- データリスク評価に基づいてセキュリティ対策の優先順位を決めます。
将来に備えたレジリエンスとイノベーション
DSPMを利用することで、AIやLLMワークロードにより拡大するクラウドデータに対して、データ保護とコンプライアンスを強化できます。AIのアクティビティを監視し、不審なアクセスを検知し、脆弱性を低減することで、運用効率の向上、コストの削減、そして将来のイノベーションを支えるレジリエンスの構築を実現します。

DSPMのその先へ
組織は、データ保護と脅威分析機能を統合した最新のDSPMユースケースを取り入れることで、データ保護戦略を進化させる必要があります。
データとそのメタデータの保護
暗号化を実装し、データを復号化するための鍵とシークレットを保護することで、不正アクセスや悪用を防止します。
データスプロール(拡散)の抑制
トークナイゼーションとデータマスキングにより、許可されていないデータ共有を防止し、自社環境外での複製や保存を最小限に抑えます。
ポスト量子時代への備え
ポスト量子対応のインフラを活用し、AIや量子による新たな脅威からデータを保護します。
インシデントの関連性の把握
AI分析を活用し、ユーザーの行動とアプリケーションやデータのコンテキストを統合することで、脅威をより深く理解し、「ローアンドスロー」攻撃に対処します。
DSPMとDSPの連携
DSPMとDSP(データセキュリティプラットフォーム)を組み合わせることで、メタデータの暗号化の高度化、データスプロールの抑制、データへの攻撃経路の特定、そしてポスト量子時代への備えといったセキュリティ機能を一層強化できます。
タレスは、2025年Kuppingercole Leadership Compassのデータセキュリティプラットフォーム部門で総合リーダーに選出されました。DSPM機能が追加されたことで、タレスはデータセキュリティの制御をさらに強化し、クラウドのニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできるようになりました。
データセキュリティポスチャを強化
CipherTrust DSPMがお客様のビジネスにどのように貢献できるかをご確認ください
組織のニーズに合わせたデータセキュリティ計画の策定について、タレスの専門家にご相談ください。
おすすめのリソースとよくある質問
機密データの検出と保護の方法について学ぶ
よくある質問
DSPMはどのように機能するのですか?
DSPMは、次のように包括的な多段階のプロセスを通じてデータ保護を効率化します。
- データの検出と分類:
オンプレミス、クラウド、SaaSアプリケーションなど、多様な環境にわたるデータを自動的に特定して分類し、データ環境全体の包括的なビューを提供します。 - リスク評価:
データセキュリティポスチャを評価し、過剰に公開されたデータ、アクセス権の誤設定、シャドーデータなどの潜在的なリスクを発見し、プロアクティブなリスク管理を可能にします。 - セキュリティポスチャの分析:
セキュリティ設定や脆弱性を分析し、進化する脅威に対してデータ資産を確実に保護します。 - 監視と脅威の検知:
データセキュリティポスチャを継続的に監視し、脅威をリアルタイムで検知して、新たなセキュリティリスクを可視化します。 - 修復と予防:
直感的なレポーティングとダッシュボードにより、深刻度に応じて脆弱性を優先順位付けし、セキュリティチームが重要な問題に対処し、全体的なレジリエンスを強化できるようにします。
CipherTrust DSPMはエージェントレスおよびエージェントベースの両方の展開をサポートしていますか?
タレスのCipherTrustソリューションはエージェントベースだけでなく、エージェントレスの展開モードでも利用可能です。これにより、セキュリティチームとITチームは、最適な結果を得るためにエージェントベースとエージェントレスのソリューションを柔軟に組み合わせて活用でき、総所有コストの削減にもつながります。
DSPMとCSPMの違いは何ですか?
DSPMを、クラウドセキュリティポスチャ管理(CSPM)と混同しないでください。DSPMは、さまざまな環境におけるデータセキュリティの保護と管理に重点を置いているのに対し、CSPMは、クラウドインフラに関連するセキュリティリスクやコンプライアンス問題の検出と対処に焦点を当てています。
CipherTrust DSPMにはどのような特長がありますか?
CipherTrust DSPMは、リスクの特定にとどまらず、データの根本的な保護の実現にも重点を置いています。
- 業界をリードする暗号化を導入し、鍵やシークレットなどのメタデータを保護することで、悪意ある攻撃者によるデータの不正アクセスや読み取りを防止します。
- トークナイゼーションやマスキングを通じてデータスプロール(拡散)に対処し、許可されていないユーザー、エンティティ、アプリケーションへのデータ共有を防ぎます。
- AIや量子コンピューティングによる脅威に対抗するため、ポスト量子対応のインフラを提供します。
- AIを活用した高度な分析により、ユーザーの行動分析とアプリケーション、API、データソースのコンテキストを統合します。