マルチテナント環境のセキュリティは、まず、クラウドサービスプロバイダー(CSP)の候補に質問することから始まります。マルチテナントソリューションのさまざまなベンダーを一貫して比較できるツールとして、クラウドセキュリティアライアンス(CSA)が提供しているConsensus Assessment Initiative Questionnaire(CAIQ)があります。このツールにより、各ベンダーに対してアンケートを実施し、その回答を同じ基準で比較することができます。CAIQは、さまざまな「セキュリティ管理ドメイン」に分かれています。ユーザーはセキュリティについて学びながら、マルチテナントプロバイダーから客観的な情報を入手することができます。ユーザーは、対象ベンダーがアンケート内のどの質問に対応する必要があるかを決定できます。
マルチテナント環境では十分なセキュリティを確保できないと判断した場合、ベンダーによっては、マルチテナント製品のシングルテナントバージョンを提供していることがあります。
シングルテナントソリューションを入手できない場合、マルチテナントプロバイダーから「すべてのデータは暗号化されている」という保証を得たうえで、自社で鍵を保持するのが最善の方法となります。